この記事は、WooCommerce.com に掲載された The cost of owning and operating a high-volume store on WooCommerce の日本語訳です。
WooCommerce に限らず、OSS(オープンソースソフトウエア)を利用してネットショップを構築する際に対してのコスト感や認識として非常に良い記事ですので、ぜひご覧ください。
あなたのネットショップ、本当の値段は?WooCommerce の全コストを徹底解説!
この記事は、WooCommerce 公認のウェブサイト制作の専門家集団「StuntCoders」に所属する、E コマース開発のプロ、Jovan Vuković 氏の経験を元に書かれました。
ネットショップを開くための土台となるシステム(Eコマースプラットフォーム)を所有し、運営していくために、最初から最後まで本当にかかるすべての費用(これを「総所有コスト」または「TCO」と呼びます)は、お店の種類や、商品の複雑さ、どの国で販売するか、社内に専門家がいるかなど、様々な要因で大きく変わります。
例えば、年間売上が75億円($50M)もあるのに、扱う商品が少ないおかげで、とてもシンプルで効率的なシステムで運営できているお店もあります。一方で、同じくらいの売上でも、何万種類もの商品(SKU1)を扱い、世界中の言葉や通貨に対応し、さらには在庫管理システム(ERP2)や顧客管理システム(CRM3)といった専門的な仕組みとの連携が必要なお店もあります。
当然、それぞれのお店が必要とするものが違うので、かかる費用もまったく違ってきます。
WooCommerce のすごいところは、お店のあらゆる部分で、このコストを自分のビジネスに合わせて無駄なく調整できる点です。一方で、Shopify のような、月額料金が決まっているタイプのサービス(SaaS4※4)では、そうはいきません。654
この記事では、実際に運営されている3つのお店を例に、WooCommerce がいかに賢くコストを管理できるか、そのメリットを分かりやすく解説していきます。
なぜ「総所有コスト(TCO)」がそんなに大切なの?
TCO を理解することは、お店を成長させ、規模を大きくしていく(スケーラビリティ5)上で最も重要です。なぜなら、お店の運営にかかる費用を完全に把握できていないと、どこを節約すれば利益が上がるのか、どうすればもっと成長できるのか、的確な判断ができないからです。
あなたのお店の「総所有コスト」の内訳を見てみよう
ウェブサイト制作の専門家が、ネットショップ移転などの際にコストを見積もるとき、以下の点に注目します。
- お店の複雑さ: シンプルな商品を売るだけか、それとも複雑な問題を解決する必要があるか?(例:オーダーメイド商品の販売など)どんな機能が必要か?
- 販売エリア: 日本国内だけで売るのか、海外にも展開するのか?何語に対応する必要があるか?
- 商品の多さ: 何種類くらいの商品を扱うか?これによって、商品情報の管理、サイトのチェック作業(QA※6)、翻訳、SEO(検索エンジン対策)などにかかる手間が決まります。
- 運営の手間やコスト: 配送方法や決済方法の種類、経理の仕組み、倉庫の数、チラシ配りを自動化するようなマーケティングツールの数など、すべてが費用に影響します。
これらを見ると分かるように、TCO は一軒一軒のお店に合わせて作られる「オーダーメイド」のようなものなのです。
TCO の主な構成要素
StuntCoders 社は、ネットショップの総所有コストをこう定義しています。
「TCO とは、お店を立ち上げ、日々の運営を行い、成長させ、安全を守り、そして進化させていくためにかかる費用の合計です。これには、サーバー代、将来の修正を大変にする『技術的負債6』、外部サービスや人件費、そして長期的な改善のための投資がすべて含まれます。」
■ 初期投資(お店をオープンするまでにかかる費用)
これには、最初にサイトを立ち上げる費用や、ドメイン(〇〇.comなど)の取得費用、法律関係の準備などが含まれます。
ネットショップの立ち上げでは、主に以下のような費用がかかります。
- オリジナルのデザイン(カスタムテーマ7)制作
- 見た目や使いやすさ(UX/UI)のデザイン
- 特別な機能(オーダーメイドのプラグイン)の開発
- 外部のサービス(在庫管理システムなど)との連携
■ 運営費用(お店をオープンしてから継続的にかかる費用)
こちらは、月額料金や年額料金、利用量に応じた支払いなど、計算しやすい費用です。サイトの保守を専門家にお願いするか、自分たちでやるかによっても変わってきます。
サーバー関連(ホスティングとインフラ) WooCommerceは誰でも自由に使える「オープンソース」なので、お店のサーバー8を自由に選べます。これは、お店を建てる「土地」を自分で選べるようなものです。一方、SaaSでは土地と建物がセットになっており、セール時だけ土地を広くするような柔軟な調整はできません。
サーバー費用
サーバー関連の費用には、以下のような選択肢があります。
- 専用仮想サーバー(VPS): 一つのサーバーを他の人と共有するけれど、自分だけの独立した空間が保証されているプラン。
- マネージドホスティング: サーバーの専門的な管理をすべておまかせできるサービス。
- クラウドサーバー: 必要に応じて、いつでも規模を大きくしたり小さくしたりできる、とても柔軟なサーバー。
- オートスケーリング: アクセスが急増した時に、自動でサーバーをパワーアップしてくれる仕組み。
- CDN: 世界中どこからアクセスしてもサイトが速く表示されるように、データを世界中に分散配置してくれるサービス。
- キャッシング: 一度表示したページを一時的に保存しておき、次に同じ人がアクセスした時に素早く表示させる技術。
セキュリティと法律遵守(コンプライアンス)
どんなお店でも、セキュリティ対策と法律やルールを守ることは必須です。
- SSL証明書: お客様のパソコンとお店のサーバー間の通信を暗号化し、個人情報を守るためのもの。「https://」で始まるサイトには必須です。
- ファイアウォール: 不正なアクセスからお店を守る「防火壁」。
- WAF: ウェブサイトのプログラムの弱点を狙った攻撃に特化した、より強力な防火壁。
- DDoS 攻撃対策: 大量のデータを送りつけてサーバーをパンクさせる攻撃への対策。
- マルウェアスキャン: ウイルスに感染していないかチェックすること。
- 侵入テスト: 専門家がわざとハッキングを試みて、弱点がないか調べるテスト。
- 法律対応ツール: クレジットカード情報保護の基準(PCI DSS)や、個人情報保護の法律(GDPR, CCPAなど)に対応するためのツール。
サイトの表示速度と快適さ(パフォーマンス管理)
サイトの表示速度は売上に直結します。速さ、個々人に合わせたおすすめ機能、きれいな画像は当たり前の時代です。
- 負荷テスト: 大セールなどでアクセスが集中してもサイトが耐えられるか、事前にテストすること。
- アップタイム監視: サイトが止まっていないか、24時間見張るサービス。
- 高度なキャッシング: より高速にサイトを表示させるための専門的な技術。
- リアルユーザー測定(RUM): 実際にお客様がサイトを使った時の表示速度などを測定し、改善に役立てる手法。
保守とサポート
お店を常に最新で安全な状態に保つための作業です。
- 定期的なアップデート: システムやプラグインを最新版に更新すること。
- プロによる監視: 問題が起きる前に兆候を見つけて対処すること。
- バグ(不具合)の修正
- 互換性テスト: アップデートした時に、他の機能とケンカしないかチェックすること。
- 安全な更新手順(ステージング→本番): お店を改装する前に、模型で試すように、テスト環境で変更を確認してから本番に反映させる安全な手順。
継続的な改善
お店は一度作ったら終わりではありません。常に改善していく必要があります。
- コンバージョン率最適化(CRO): サイトを訪れたお客様が商品を買ってくれる確率(CVR)を高めるための改善実験。(例:「購入ボタン」の色を変えてみるなど)
- デザイン(UX/UI)の改善
- 新機能の追加
- マーケティングや配送サービスとの連携強化
外部サービス(サードパーティサービス) これらはお店の運営方法や売上によって費用が大きく変わります。
- メールマガジン配信、マーケティング自動化、顧客管理(CRM)ツール
- アクセス解析ツール
- 翻訳管理サービス
- 会計ソフト
- 高性能なサイト内検索機能
人件費 忘れてはいけないのが、お店を動かす「人」のコストです。開発者、テスター、店長(プロダクトオーナー)、改善の専門家、SEO の専門家など、社内で雇うか外部に依頼するかの費用を必ず計算に入れましょう。
実は見落としがちなコスト
ここまでの費用は、お店をなんとか開店・運営するための基本的なものです。利益を計算する際には、以下のコストも忘れずに考慮しましょう。
- 開店後の保守費用: 開店準備で予算を使い切り、その後のアップデートやセキュリティ対策の費用を軽く見てしまうケースは非常に多いです。
- 緊急対応費用: プラグイン同士の相性問題や、突然の機能停止など、予期せぬトラブルに対応するための費用。
- システムの互換性維持: WooCommerce 本体や PHP(プログラム言語)がバージョンアップした際に、デザインやプラグインがきちんと動き続けるように対応する費用。
- さらなる高速化: ただキャッシュを使うだけでなく、データベースの動きを分析したり、画像の読み込みを工夫したりする専門的な高速化作業。
- コンバージョン改善ツールの導入: A/Bテスト(2つのパターンを試す)ツールや、お客様のマウスの動きを分析するヒートマップツールなどへの投資。
- 安全な開発環境(CI/CD): 開発から公開までの作業を自動化し、ミスを減らすための仕組みの導入費用。
- データ分析基盤の構築: 売上データをより深く分析するために、専門の分析ツール(Looker, Tableauなど)にデータを取り込むための仕組みと、その維持費。
- コンテンツの維持管理: お店が成長すれば、商品登録、情報の一括編集、翻訳、画像加工、SEO 対策などの作業もどんどん増えていきます。
- 海外対応(ローカライゼーション): 海外販売を始めると、言語や通貨の対応はもちろん、国ごとの法律や税金のルール、配送方法など、新たなコストが発生します。
- 検索機能の強化: 商品数や種類が増えるほど、お客様が欲しいものをすぐに見つけられる高性能な検索機能が必要になります。シンプルな検索は無料でもできますが、大規模店では月額数万円(例:Algoliaで月額約3万7500円~15万円以上)の投資が必要になることも。
- 販売モデルによる複雑さ:
- 企業向け販売(B2B): 卸売価格、発注書での取引、社内承認フローなど、特別な機能が必要になります。
- 一般向けと企業向けの両立(ハイブリッド): ログインしないと卸売価格が見えないようにするなど、2種類の全く異なる買い物ルートを用意する必要があります。
- 商品のカスタム機能: お客様が名前を入れたり、パーツを選んだりできる機能(商品コンフィギュレーター)は、開発に追加のコストがかかります。
お店の成長とコストの変化:実際の例
お店が成長すればコストも変わります。WooCommerce のようなオープンソースの良さは、必要なものが、必要になった時に、一つずつ追加できることです。料金プランがドンと上がるのではなく、費用を細かくコントロールできます。
例えば、海外展開を始めても、すぐには高性能なサーバーは必要ないかもしれません。それよりも、多言語対応や通貨換算機能の方が先でしょう。
| お店のタイプ | コストに影響する主な要因 | 具体的なコスト要因の例 |
| 商品は少ないが売上が大きい店 | 少ない商品数、自社発送、国内販売のみ | シンプルなサーバー、少ないツール、コンテンツ管理の手間が少ない |
| 商品数が膨大な店 | 5万点以上の商品、複数の倉庫、返品率が高い | 画像の最適化、大規模データに耐えるサーバー、高度な在庫管理連携、チェック作業の増加 |
| 世界中で売るブランド | 20カ国以上で販売、8言語に対応 | 国ごとに異なる法律表記、多言語対応、複数通貨、国別の決済・配送方法 |
| 専門的な企業向け卸売業者 | 顧客ごとの価格設定、会員限定コンテンツ、契約ベースの注文 | 役職ごとのアクセス制限、複雑な注文承認フロー、経理・請求書システムとの連携 |
隠れたコストを見つけて管理する方法
成長には予期せぬ出費がつきものですが、WooCommerce なら事前に予測して備えることができます。
専門家が推奨するベストプラクティス:
- 使っているプラグインのリストを作り、誰がいつアップデートやテストをするか決めておく。
- 3ヶ月に一度、「技術的負債」を見直す会議を開く。
- 何かあった時に元に戻す手順や、サイトがダウンした時の復旧計画を立てておく。
これらに加え、規模が大きくなるにつれて以下のコストも予算に入れておきましょう。
- プラグイン同士のケンカを解決する費用: どんなに良いプラグインでも、他のプラグインと相性が悪く、不具合を起こすことがあります。
- データのお引越し: 売上が増えればデータも増えます。顧客情報、注文履歴などを新しいシステムへ移す作業が必要になることがあります。
- コミュニケーション不足によるコスト: 制作会社との認識のズレや、確認の遅れなどが、余計な費用や機会損失を生むことがあります。
- 法律の変更への対応: ビジネスをする国の法律は変わります。その変更に素早く対応するためのコスト。
ケーススタディ:オープンソース(WooCommerce)の強み
Shopify と WooCommerce、どちらを選ぶ?
ある日、StuntCoders 社は、Magento というシステムを使っている長年のお客様から「Shopify か WooCommerce に乗り換えたい」という相談を受けました。
このお客様は、ヨーロッパで高額商品を販売しており、年間売上は約3億円($2M)。より成長できる最新のシステムを探していました。そして最終的に、比類のない柔軟性、カスタマイズ性、そして自分たちで管理できる範囲の広さから、WooCommerce を選びました。
彼らが決断した、Shopify と WooCommerce の最も重要な違いは以下の通りです。
- 手軽さ vs. 長期的なコスト: 最初は、専門知識があまりなくてもすぐに始められそうなS hopify に魅力を感じていました。しかし、Shopify の月額料金、特定の決済方法以外を使った時の追加手数料、アプリの継続的な利用料を計算し、WooCommerce の(多くが買い切りまたは年払いの)拡張機能の費用と比較したところ、WooCommerce の方が安くなることが分かりました。 特に、彼らが必要な機能の多くは Shopify の最上位プラン「Shopify Plus」にしかなかったのですが、そのプランに含まれる不要な機能にまで高いお金を払いたくない、と考えていました。
- 自由なカスタマイズ: ヨーロッパの税金(VAT)ルールや、より多くの商品を買ってもらうための「アップセル」機能など、購入手続きの画面を細かくカスタマイズしたかったのですが、Shopify でそれを実現するには、やはり高価な Shopify Plus が必要でした。一方、WooCommerce なら追加費用なしで、思い通りのカスタマイズが可能でした。
- 総コストでの優位性: 費用対効果を詳しく分析した結果、3年間で見ると、WooCommerce の方が Shopify よりも機能を妥協することなく、総コストを約半分に抑えられることが分かりました。
- 決済方法の選択肢: 当時、WooCommerce はヨーロッパで人気の決済方法(Klarnaなど)を、追加手数料なしで幅広く利用できました。一方、Shopify が提供する決済の選択肢は限られていました。
- ブログなどコンテンツの管理: 彼らはすでにブログを WordPress で運営していたため、WooCommerce なら既存のブログと完全に一体化できる点を高く評価しました。これは、Shopify のブログ機能では真似できない柔軟性でした。
【費用実例】WooCommerce で運営する3つのお店のコスト内訳
以下は、実際に運営されているお店のコスト例です。決済手数料は売上によって変動します。 (※1ドル=150円で計算)
事例1:ヨーロッパの高級アクセサリーブランド(年間売上:約3億円 / $2M)
オリジナルの刻印サービスなど、デザインや使い心地に徹底的にこだわったお店。
| コストカテゴリ | 初年度コスト | 2年目以降の年間コスト |
| 初期開発 | 約1,050万円 ($70,000) | $0 |
| 年間の機能追加/メンテナンス | 約225万円 ($15,000) | 約525万円 ($35,000) |
| 外部サービス費用(検索、メルマガなど) | 約45万円 ($3,000) | 約45万円 ($3,000) |
| サーバー費用 | 約18万円 ($1,200) | 約18万円 ($1,200) |
| 有料プラグイン | 約4万5000円 ($300) | 約4万5000円 ($300) |
| 決済手数料(売上の約2.5%と仮定) | 約750万円 (~$50,000) | 約750万円 (~$50,000) |
| 合計: | 約2,085万円 (~$139,000) | 約1,343万円 (~$89,500) |
事例2:ヨーロッパの医療品販売店(年間売上:約15億円 / $10M)
処方箋の確認や本人確認など、法律で定められた複雑な手続きが必要なお店。
| コストカテゴリ | 初年度コスト | 2年目以降の年間コスト |
| 初期開発 | 約900万円 ($60,000) | $0 |
| 年間の機能追加/メンテナンス | $0 | 約300万円 ($20,000) |
| 外部サービス費用(検索、メルマガなど) | 約75万円 (~$5,000) | 約225万円 ($15,000) |
| サーバー費用 | 約22万5000円 ($1,500) | 約22万5000円 ($1,500) |
| 有料プラグイン | 約7万5000円 ($500) | 約7万5000円 ($500) |
| 決済手数料(売上の約2%と仮定) | 約3,000万円 (~$200,000) | 約3,000万円 (~$200,000) |
| 合計: | 約4,005万円 (~$267,000) | 約3,555万円 (~$237,000) |
事例3:世界的なコーヒーのサブスクブランド(年間売上:約450億円 / $300M)
多くの会員を抱え、ポイントプログラムや複雑な決済の仕組みを持つ有名ブランド。
| コストカテゴリ | 初年度コスト | 2年目以降の年間コスト |
| 初期開発 | 約3,000万円 ($200,000) | $0 |
| 機能強化/メンテナンス | 約300万円 ($20,000) | 約1,500万円 ($100,000) |
| 外部サービス費用(検索、メルマガなど) | 約180万円 ($12,000) | 約180万円 ($12,000) |
| ホスティング(高性能プラン) | 約330万円 ($22,000) | 約330万円 ($22,000) |
| 決済手数料(売上の約1.7%と推定) | 約7億6,500万円 (~$5.1M) | 約7億6,500万円 (~$5.1M) |
| 合計: | 約8億310万円 (~$5.35M) | 約7億8,510万円 (~$5.23M) |
【まとめ】売上に対するコストの割合は?
| ビジネス | 年間売上 | 年間コスト(2年目以降) | 売上に対するコストの割合 |
| 高級アクセサリーブランド | 約3億円 | 約1,343万円 | 4.48% |
| 医療品販売店 | 約15億円 | 約3,555万円 | 2.37% |
| コーヒーのサブスクブランド | 約450億円 | 約7億8,210万円 | 1.74% |
この表が示すように、売上が大きいからといって、コストの割合も大きくなるわけではありません。ビジネスの複雑さに応じてコストを最適化できるのが WooCommerce の強みです。
「総所有コスト」を未来への投資地図にしよう
お店のコストを計画的に管理するために、以下の3つのステップで考えましょう。
- 最初の目標設定: 関係者全員で、売上目標や使いたい技術、連携したいサービスについて話し合い、合意する。
- 機能追加の計画: 「この機能を追加すれば、これだけ売上が上がるはず」というように、ビジネスの価値と結びつけて機能追加の優先順位を決める。
- コストの見える化: 開発者の作業時間、プラグインの更新料、サーバーの増強費用など、四半期ごとにコストの内訳を明確にする。
制作を依頼する専門家に聞くべき質問リスト
- 長い目で見て、プラグインはどう管理していきますか?
- 私たちが作ってもらったプログラムの所有権は私たちにありますか?担当者が変わっても引き継げますか?
- 大セールなど、アクセスが集中する時にどう対応する計画ですか?
- サイトが止まった時のためのバックアップや復旧テストは、どのくらいの頻度で行いますか?
- 商品数が今後、500点から5万点に増えることまで考えてくれていますか?
- いくつの言語や通貨に対応する必要がありますか?
- 在庫管理や顧客管理のシステム連携は、今すぐ必要ですか?それとも1年以内に必要ですか?
- このお店は一般向け(B2C)、企業向け(B2B)、それとも両方ですか?それぞれどんな難しさがありますか?
- 誰が何をやるか決まっていますか?(例:コンテンツ更新担当、テスト担当、プラグイン更新担当など)
- 今使っている外部ツールはありますか?その費用は今後どう増えていきますか?
結論:総所有コストは、WooCommerce なら完全にオーダーメイド
ネットショップの本当のコストは、売上の大きさだけでは決まりません。ビジネスがどれだけ複雑か、に深く関わっています。
WooCommerce は、お店の成長に合わせて効率的にコストを調整できる柔軟性を持っています。しかし、その力を最大限に引き出すには、しっかりとしたコスト管理、将来を見据えたサイト設計、そして計画的な運営戦略が不可欠です。この記事が、あなたのネットショップ運営の助けになれば幸いです。
注釈一覧
- SKU ( Stock Keeping Unit ): 在庫を管理するための最小単位のこと。例えば「Tシャツ」という商品に「白のSサイズ」「白のMサイズ」「黒のSサイズ」があれば、それは3SKUと数えます。 ↩︎
- ERP ( Enterprise Resource Planning ): 会社のお金や物、人、情報などをまとめて管理するための大きなシステムのこと。 ↩︎
- CRM ( Customer Relationship Management ): お客様の情報を記録・管理して、より良い関係を築くためのシステムのこと。 ↩︎
- SaaS ( Software as a Service ): ソフトウェアを買い取るのではなく、月額や年額で利用料を払ってインターネット経身由で使うサービスのこと。
↩︎ - スケーラビリティ: お店の成長に合わせて、システムの大きさや能力を柔軟に変えられる能力のこと。アクセスが増えた時にサーバーを強くしたり、逆に減った時にコストを抑えたりできる柔軟性を指します。 ↩︎
- 技術的負債: 目先の早さを優先したことで、後々の機能追加や修正が大変になってしまうような、プログラム上の「借金」のこと。 ↩︎
- テーマ: サイト全体のデザインや骨格を決めるテンプレートのこと。着せ替え人形の服のように、テーマを変えるだけでサイトの見た目をガラッと変えられます。 ↩︎
- サーバー: ウェブサイトのデータ(文章や画像など)を保管しておくコンピューターのこと。お客様がサイトにアクセスすると、このサーバーからデータが送られて表示されます。 ↩︎
弊社は WooCommerce および Automattic から公式に認定されている Agency となります。
WooCommerce を利用してネットショップの構築や、他のネットショップサービスからの移行などの場合は是非ご相談ください。

